日米通算4,257安打のイチローの記録について

 イチローの日米通算の安打数が、大リーグでのピート・ローズの数字4,256本を抜いたことは、誰もが認めざるを得ない大記録だ。しかし、その扱いについて、ピート・ローズ自身が異議を唱えたことで、日米での考え方に温度差があることがはっきりすることとなった。
 ローズが言うように確かに彼がプレーしていた時代は、日本と大リーグでは、力の差が感じられた。しかし、野茂英雄以降、日本人が大リーグに挑戦するようになると、日本人がメジャーの舞台で日本以上に活躍する姿を見ることも珍しくなくなり、日米の差は全く感じられないようになった。そして、イチローの実力は、それまで不可能と思われたシスラーのシーズン安打記録を2004年に抜いたことで、既に実証されている。
 同じ日本人として、また同じ時代に生きている者として、応援するし、心情的にも実力的にも、文句の付けようが無い。しかし、残念ながら、大リーグ記録と日本のプロ野球の記録は別のものだ。
 “野球全体で”、公式戦で一番多くヒットを打った記録はイチローだが、“大リーグで”と限定になると、ピート・ローズになる。9年遅れて大リーグにやって来たことは動かし難い事実だ。(大リーグを希望していたのにドラフト指名された日本ハムの大谷は、同じ轍を踏むことになるだろう…)
 逆に事実を捻じ曲げて、これを認めたとして、将来、韓国や中南米で同じことをしたら、素直に認められるだろうか。最高峰の舞台だからこそ、そこを目指し挑戦する訳で、他の記録と一緒くたにしていい訳がない。
 今回の記録は、日本でなら、いくら騒いでもいいが、大リーグに行って向こうの人間に大リーグと関係ない記録についてインタビューするマスコミが悪い。「日本産のものはいいでしょ」と得意になっているようで恥ずかしい。理解ある心優しいあちらの人が「うん、うん」と言って認めてくれからと言って、図に乗ってはいけない。もっと自重してほしい。

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